転職市場が拡大している昨今、平均転職回数はどれほどなのでしょうか。本記事ではアンケート調査を実施した結果をもとに、その疑問に答えていきます。
転職回数が多い場合に採用が不利になるのかや、転職成功法などについても解説していきます。
転職の平均回数や転職タイミングに関するアンケート調査結果
転職の平均回数や転職タイミングについて、ランダムに選んだ10代から70代までの687人に以下のアンケートを実施しました。
- 転職の平均回数
- 年代別の転職回数
- 初めて転職したタイミング
- 転職を決意した理由
この結果について詳しく解説していきます。
転職の平均回数
過去の転職回数のアンケート調査結果を男性・女性・全体で以下にまとめました。
男性 | 女性 | 全体 | |
---|---|---|---|
0回 | 24.0% | 17.7% | 20.8% |
1回 | 24.0% | 19.1% | 21.5% |
2回 | 20.2% | 17.4% | 18.8% |
3回 | 14.0% | 15.9% | 15.0% |
4回 | 6.4% | 13.0% | 9.8% |
5回 | 3.8% | 5.8% | 4.8% |
6回以上 | 7.6% | 11.0% | 9.3% |
おおよその平均転職回数は以下のようになります。
男性 | 女性 | 全体 | |
---|---|---|---|
平均転職回数 | 約1.97回 | 約2.49回 | 約2.23回 |
全体の約8割は1回以上は転職をしている結果となりました。
平均の転職回数は男性が約1.97回、女性が約2.49回と女性のほうが多いです。結婚や出産を機に仕事を変える女性は転職回数が多く、一方で男性は1つの会社で長く働き続けるため、平均転職回数は少なくなる傾向があります。
年代別の転職回数
各年代別の転職回数を全体・男性・女性に分けて以下にまとめました。
【全体】年代別の転職回数
全体の年代別転職回数は以下のようになりました。
10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
---|---|---|---|---|---|---|
0回 | 75.0% | 39.7% | 23.6% | 12.9% | 16.9% | 22.5% |
1回 | 25.0% | 35.9% | 25.0% | 19.2% | 15.4% | 10.0% |
2回 | 0.0% | 15.4% | 20.7% | 20.5% | 13.1% | 25.0% |
3回 | 0.0% | 7.7% | 13.5% | 18.3% | 16.9% | 15.0% |
4回 | 0.0% | 0.0% | 10.1% | 10.7% | 12.3% | 10.0% |
5回 | 0.0% | 1.3% | 2.9% | 6.3% | 7.7% | 5.0% |
6回以上 | 0.0% | 0.0% | 4.3% | 12.1% | 17.7% | 12.5% |
20代で過半数の人が転職している結果となり、30代以降は2回以上転職している割合が半数を超えています。若手のうちから複数回転職することも珍しくない現状が分かります。
60代、50代よりも40代の0回の割合が少ないのは、転職がより一般的になってきていることを表していると言えそうです。
【男性】年代別の転職回数
男性の年代別の転職回数は以下のようになりました。
10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 全体 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
0回 | 66.7% | 40.5% | 30.0% | 15.0% | 19.4% | 24.0% | 24.0% |
1回 | 33.3% | 35.7% | 31.1% | 20.6% | 18.1% | 12.0% | 24.0% |
2回 | 0.0% | 19.0% | 20.0% | 24.3% | 12.5% | 28.0% | 20.2% |
3回 | 0.0% | 4.8% | 11.1% | 19.6% | 13.9% | 20.0% | 14.0% |
4回 | 0.0% | 0.0% | 5.6% | 5.6% | 9.7% | 8.0% | 6.4% |
5回 | 0.0% | 0.0% | 1.1% | 4.7% | 6.9% | 8.0% | 3.8% |
6回以上 | 0.0% | 0.0% | 1.1% | 10.3% | 19.4% | 0.0% | 7.6% |
男性だけに絞って見ても、20代以降、半数以上が転職している結果となりました。転職経験者が最も多いのは40代で、8割以上が転職を経験しています。
1社で定年まで働き続けるよりも、若手のうちから転職してキャリアを積みたい人が増えてきていることが考えられます。
1社で定年まで働き続けるよりも、さまざまな会社で経験を積みたい人が増えてきていることが背景として考えられます。
【女性】年代別の転職回数
女性の年代別の転職回数は以下のようになりました。
10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 全体 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
0回 | 100.0% | 38.9% | 18.6% | 11.0% | 13.8% | 20.0% | 17.7% |
1回 | 0.0% | 36.1% | 20.3% | 17.8% | 12.1% | 6.7% | 19.1% |
2回 | 0.0% | 11.1% | 21.2% | 16.9% | 13.8% | 20.0% | 17.4% |
3回 | 0.0% | 11.1% | 15.3% | 16.9% | 20.7% | 6.7% | 15.9% |
4回 | 0.0% | 0.0% | 13.6% | 15.3% | 15.5% | 13.3% | 13.0% |
5回 | 0.0% | 2.8% | 4.2% | 7.6% | 8.6% | 0.0% | 5.8% |
6回以上 | 0.0% | 0.0% | 6.8% | 13.6% | 15.5% | 33.3% | 11.0% |
女性は男性と比較すると特に30代で2回以上、40代で3回以上転職している人が多い点が目立ちます。
結婚や出産などライフイベントが影響していることが考えられ、特に30代以降は男性よりも転職の機会が多いことがうかがえます。
初めて転職したタイミング
初めて転職したタイミングのアンケート調査結果を男性・女性ごとに以下にまとめました。
男性 | 女性 | 全体 | |
---|---|---|---|
社会人1~3年目 | 43.1% | 51.4% | 47.4% |
社会人4~5年目 | 23.1% | 21.8% | 22.4% |
社会人6~10年目 | 16.5% | 18.7% | 17.6% |
社会人11~15年目 | 8.8% | 4.9% | 6.8% |
社会人16~20年目 | 2.7% | 0.7% | 1.7% |
社会人21~25年目 | 2.7% | 1.8% | 2.2% |
社会人26~30年目 | 1.2% | 0.7% | 0.9% |
社会人31年目以降 | 1.9% | 0% | 0.9% |
初めて転職したタイミングは、男性・女性ともに社会人5年目以内が約7割と比較的早い段階である結果になりました。
背景としては、早いうちから年収アップやキャリアアップを狙う若手が多いことが考えられます。
一方で仕事が自分に合わなかったり、職場環境に馴染めなかったりした場合、早めに見切りをつけて転職を決意する若手が多いとも考えられるでしょう。
転職を決意した理由
転職を決意した理由について、アンケート調査を実施しました。男性・女性別の結果を解説していきます。
【男性】転職を決意した理由
男性の転職を決意した理由を以下にまとめました。
転職理由 | 割合 |
---|---|
肉体的または精神的につらかった | 84票(13.2%) |
給料が低かった・年収アップのため | 81票(12.8%) |
人間関係の不満や悩みがあった | 79票(12.4%) |
今のままでは成長できないと感じた | 68票(10.7%) |
他にやりたい仕事や夢があった・見つかった | 52票(8.2%) |
残業・休日出勤が多かった | 44票(6.9%) |
体調を崩したため | 36票(5.7%) |
会社の将来性や業績が不安だった | 32票(5.0%) |
スキルアップしたかった | 31票(4.9%) |
正当な評価を受けられなかった | 30票(4.7%) |
昇進が望めなかった・キャリアアップのため | 25票(3.9%) |
仕事に飽きた | 24票(3.8%) |
倒産やリストラなどの会社都合のため | 23票(3.6%) |
家族の転勤 | 1票(0.2%) |
その他 | 25票(3.9%) |
仕事の辛さや給料の低さ、人間関係の悩みが上位を占めています。他にも将来への不安や勤務形態に不満を持つ意見も多く上がりました。
特に男性は女性よりも給料アップやキャリアアップのために転職を決める傾向が強いです。
その他の転職理由は以下が挙げられます。
- パワハラを受けた
- 県外に引っ越したため
- 同業他社から好条件で勧誘を受けた
パワハラがあると精神的に限界を感じて転職をする人は多いです。また、家族の転勤で引っ越すためやむを得ない理由や、今より好条件で働ける環境を選んで転職を決める人もいます。
【女性】転職を決意した理由
女性の転職を決意した理由を以下にまとめました。
転職理由 | 割合 |
---|---|
肉体的または精神的につらかった | 106票(15.2%) |
人間関係の不満や悩みがあった | 102票(14.6%) |
他にやりたい仕事や夢があった・見つかった | 70票(10.0%) |
残業・休日出勤が多かった | 57票(8.2%) |
給料が低かった・年収アップのため | 49票(7.0%) |
体調を崩したため | 48票(6.9%) |
今のままでは成長できないと感じた | 47票(6.7%) |
正当な評価を受けられなかった | 35票(5.0%) |
スキルアップしたかった | 31票(4.4%) |
昇進が望めなかった・キャリアアップのため | 31票(4.4%) |
仕事に飽きた | 23票(3.3%) |
家族の転勤 | 21票(3.0%) |
倒産やリストラなどの会社都合のため | 19票(2.7%) |
会社の将来性や業績が不安だった | 17票(2.4%) |
その他 | 43票(6.2%) |
女性も男性と同じく仕事の辛さや人間関係の悩みで転職を決意する人が上位を占めています。一方で、スキルアップやキャリアアップのためという理由は男性よりも低い傾向がありました。
その他の転職理由は以下が挙げられます。
- 結婚・出産などライフステージの変化のため
- 育児との両立のため
- 夫の転勤・引っ越しのため
結婚・出産・育児は女性の転職理由として多く上がります。共働きが当たり前となった現在では、家庭と仕事を両立したいと考える女性の方が非常に多いです。
転職した結果の満足度
転職した結果の満足度を以下にまとめました。
満足度 | 割合 |
---|---|
とても満足している | 25.2% |
やや満足している | 52.6% |
やや不満がある | 17.1% |
不満がある | 5.1% |
転職に満足している人は8割近い結果となっており、多くの人が転職したことに満足しています。
一方で転職に満足していない人もおり、入社後のギャップを感じたことや、思っていた仕事と違ったという理由が挙げられます。
満足な転職にするためには、転職活動中の自己分析や企業研究が非常に大切です。転職サイトや転職エージェントのサービスを利用すると転職活動のサポートが受けられて、転職成功率が上がります。
満足できる転職にするために、さまざまなサービスを利用してみましょう。
転職回数が多いと不利になるのか
転職回数が平均的な転職回数よりも多い場合は、不利になることがあります。ただし転職理由や経歴によっては採用担当者に好印象を与える場合もあります。
- 〇回も転職しているから定着率が悪いだろう
- 〇回転職しているが、経歴に一貫性があり、スキルも十分
上記のように、悪く見られてる場合や、もしくは転職回数は気にされないことも十分にあります。
転職回数と企業に与える印象の関係性について、以下の項目に分けて紹介します。
- 企業が多いと感じる転職回数は4〜5回以上
- 採用しても転職されるのではと思われる可能性がある
- マイナスな印象を与える転職理由
- 業界・業種によっては転職回数は気にされない場合もある
ひとつずつ解説していきます。
企業が多いと感じる転職回数は4〜5回以上
転職回数が4〜5回以上繰り返している人に対して、企業は「転職回数が多い」というイメージを持つ傾向にあります。
転職回数が多いと、組織に所属することや、チームのメンバーと仕事することの適正が低いのではないかと不信感を抱かれる可能性が高いです。
ただし、転職理由が明確な人や、順調にスキルアップやキャリアアップを果たしてきている人なら転職回数が多くても、企業に好印象を与えられます。
採用しても転職されるのではと思われる可能性がある
転職回数が多いと、採用してもまた転職されると思われる可能性が高まります。企業としてもせっかく採用した人が、すぐに辞めてしまうのは避けたいと思っています。
前職を辞めた理由を聞かれるときは、すぐに辞めてしまうという懸念から質問されていると考えたほうが良いでしょう。
転職回数が多い人に対して、企業はどういう状況で辞めたのか気にしているため、過去の転職理由はしっかり説明できるよう準備しておくことが大切です。
マイナスな印象を与える転職理由
転職回数が多いことで、マイナスな印象を与える転職理由は以下が挙げられます。
- 人間関係が悪かった
- 給料が低かった
- 残業が多かった
- 仕事についていけなかった
転職に将来の展望を抱いていない、一貫性が感じられないと悪い印象を与えてしまうでしょう。
やりたい仕事が明確ではない転職理由だと計画性が感じられず「うちの会社もすぐに辞めてしまうのでは」と採用側は懸念してしまいます。
ネガティブな印象だけ与えてしまうと、採用してもすぐに転職してしまうという不安だけを残す形になってしまいます。
業界・業種によっては転職回数は気にされない場合もある
転職回数が多くても、業界・業種によっては気にされない場合もあります。転職回数が影響しにくい職業には以下があります。
- 郵送業:電車・バス運転士 など
- 運送業:郵便配達・トラックドライバー など
- 保安の仕事:警備員・監視員・建設現場誘導員 など
- 工場勤務:機械修理工・自動車整備工・製品検査工 など
- 生産工程:機械組立設備制御・製品製造・加工処理工 など
- サービス業:理容・美容師・ホームヘルパー・接客係・ビル管理人 など
これらの業界・業種は他の業界と比べて転職者が多いため、転職回数が多くてもあまり気にされることはありません。
転職回数の多さに影響されない業界に絞って転職活動を進めてみるのもおすすめです。
転職回数が多くても転職を成功させる方法
転職回数が多くても転職を成功させる方法は以下の6つがあります。
- 職務経歴書の作成ポイントを把握する
- キャリアに一貫性があることをアピールする
- 転職の目的・ビジョンを明確に伝える
- これまで培ってきた経験やスキルをアピールする
- 最後の転職であることを伝える
- 転職エージェントや診断ツールを利用する
詳しく解説します。
職務経歴書の作成ポイントを把握する
転職回数が多くても転職を成功させる方法は、職務経歴書の作成ポイントを把握することです。
職務経歴書の重要ポイントは以下の3つがあります。
- 業務内容別に書く
- 得意分野のスキルや経歴を書く
- 業務に対する姿勢などを伝える
転職回数が多くても企業側に「採用したい」と思われるためには、自身のアピールポイントを明確にした職務経歴書が求められます。
職務経歴書には漠然とした経歴を書くのではなく、転職先で活かせるスキルや経験が読み取れる書き方を心がけましょう。
そのために、「営業」「接客」「エンジニア」など、職種別にまとめて記載することをおすすめします。
転職回数が多い方は、今まで経験した職種を書き出して整理してから、職務経歴書を書き出しましょう。
キャリアに一貫性があることをアピールする
転職回数が多くても転職を成功させるには、キャリアに一貫性があることをアピールしましょう。
転職回数が多くても、キャリアにバラつきがなく、一貫性のある職務経歴書が書ければ、マイナス部分を補えます。
また、同じ職種でないと一貫性が持てないわけではありません。例えば、飲食業とアパレルでは業種が異なりますが、接客業をしていたと言えば一貫性が持てます。
販売スタッフなどの経験もECサイトの運営などに繋げられます。自分が今までしてきた経験に一貫性を持たせると、転職回数が多くても十分アピールが可能です。
転職の目的・ビジョンを明確に伝える
転職回数が多くても転職を成功させる方法の3つ目は、転職の目的・ビジョンを明確に伝えることです。
「転職先の企業に入社したら何がしたいか」 といった転職後のビジョンを伝えることもアピールポイントになります。
ただ漠然と入社したいといった理由はよくありません。「なぜその企業に入社したいのか」など、前向きな志望理由と共に、転職後のビジョンを伝えましょう。
これまで培ってきた経験やスキルをアピールする
転職回数が多くても転職を成功させる方法として、これまで培ってきた経歴やスキルをアピールすることが有効です。
自分がどのようなスキルで企業へ貢献できるのかといった具体的でポジティブな姿勢を示しましょう。
アピールポイントを話す例としては以下の通りです。
具体的な実績や経験など分かりやすいことを話すようにしましょう。
最後の転職であることを伝える
転職回数が多くても転職を成功させる方法として、これが最後の転職であることを伝えると良いでしょう。
採用担当者の懸念としては「またすぐに辞めてしまうのではないか」という点です。つまり、今回が最後の転職だと決意していると伝える必要があります。
自分には何が足りなかったのか、今後どのように克服して企業へ貢献しようと考えているかなど、客観的な分析ができていれば好印象につなげることも可能です。
転職エージェントや診断ツールを利用する
転職回数が多くても転職を成功させる方法の最後は、転職エージェントや診断ツールを利用しましょう。
転職エージェントを利用すれば、転職回数が多くても客観的にあなたの強みを分析してくれます。
また、職務経歴書の書き方や面接での受け答えなどのサポートもしてもらえるので、安心して転職活動が進められます。
また、リクナビやdodaなどの大手転職サイトが提供している診断ツールを使って自己分析をすることも可能です。
5分ほどの所要時間で質問に答えるだけで、あなたに適した職種を紹介してもらえるので利用してみましょう。
転職回数が多くても希望のある採用されやすい職業
転職回数が多くても採用されやすい業種があります。業種ごとの転職者の割合は以下の通りです。(出典:厚生労働省│令和3年上半期雇用動向調査結果の概況)
業種 | 転職者の割合 |
---|---|
運送業・輸送業 | 44.2% |
鉱業・採石業 | 42.8% |
学術研究・専門技術 | 42.1% |
サービス業 | 42.0% |
不動産業・物品賃貸業 | 40.8% |
また、業種ごとの転職回数は以下の通りになります。(出典:厚生労働省|令和2年転職者実態調査)
業種 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 |
---|---|---|---|---|---|---|
管理業務 | 30.8% | 13% | 27% | 6.5% | 5.3% | 17.2% |
専門技術業務 | 31% | 16.7% | 17.1% | 14% | 7.1% | 13.5% |
事務職 | 27.5% | 23.8% | 19.1% | 12.2% | 6.1% | 11% |
販売職 | 34.9% | 21.3% | 19% | 11.7% | 6.3% | 6.7% |
サービス業 | 19.1% | 13.6% | 20.9% | 19.8% | 6.9% | 19.4% |
保安業 | 6% | 32.2% | 27.2% | 12.6% | 9.7% | 12.3% |
生産工程 | 31.7% | 16.5% | 21.8% | 12.9% | 6.9% | 19.4% |
運送・機械運転 | 10.7% | 16% | 20.5% | 12.7% | 14.5% | 25.1% |
建設業 | 28.7% | 16.8% | 19% | 12.6% | 3.4% | 19% |
運搬・清掃・梱包 | 21.8% | 17.6% | 25.8% | 12.5% | 9.4% | 12.7% |
以上が転職回数が多くても希望のある採用されやすい職業です。自分のやりたい職業があればチャレンジしてみましょう。
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴には以下の4つが挙げられます。
- 転職理由が明確にある人
- 履歴書を丁寧に書く人
- キャリアアップのために転職する人
- 企業が求めるスキルを習得している人
ひとつずつ解説します。
転職理由が明確にある人
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴は、転職理由が明確にある人です。
これまでの転職理由がネガティブな場合、採用担当者は「うちに入っても同じ理由で退職するのではないか」と不信感を抱いてしまいます。
転職理由を明確にすると、不信感を払拭することが可能です。例えば、前職でパワハラを受けていた、残業が多かったなど明確に転職理由を伝えます。
そのうえで、すべてを会社のせいにせず、転職した際にはこのように改善したいとポジティブな話ができる人が面接官に好印象を与えるでしょう。
履歴書を丁寧に書く人
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴として、履歴書を丁寧に書く人が挙げられます。
転職活動は少ない情報でお互いがマッチするかを決めるため、履歴書は採用を決める重要な材料になります。
普段から多くの履歴書を見ている面接官は、履歴書が丁寧に書かれたものなのか、そうでないのかすぐに判断できます。
履歴書を書くときは以下を意識して、丁寧な書き方を心がけましょう。
- 文字の大きさを揃える
- 線をまっすぐに書く
- 誤字脱字には気をつける
- 間違えたときは修正テープを使わず書き直す
基本的なことですが、気をつけることでマイナスな印象を避けられます。
キャリアアップのために転職する人
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴は、キャリアアップのために転職する人です。
キャリアアップによる転職理由をうまく伝えられれば、意欲的である、会社とマッチしそうという好印象を与えられます。
具体的には、キャリアアップの方向性を示し、これまでの会社でどのようなキャリアを目指してきたのかを伝えます。
そして、新たに入社することで、どのようなキャリアビジョンを描いているのかなど、具体的な話をしましょう。
面接官に意欲的である印象や、現場で活躍できるイメージを与えられます。
企業が求めるスキルを習得している人
転職回数が多くても転職が成功しやすい人の特徴の最後は、企業が求めるスキルを習得している人です。
中途採用の募集をしている企業は即戦力となる人材を採用したいと考えています。
即戦力となるスキルを習得していることや、具体的な過去の実績を伝えられれば、採用される可能性が上がるでしょう。
転職回数が多い場合の転職活動における注意点
転職回数が多い場合の注意点を解説していきます。転職回数が多い人は以下の3つに注意して転職活動を進めましょう。
- 転職回数は正直に伝える
- ネガティブな言い訳は避ける
- 転職の軸を明確に定める
詳しく解説します。
注意点①転職回数は正直に伝える
転職回数が多い場合の注意点の1つ目は、転職回数を正直に伝えることです。転職回数の多さを引け目に感じて、回数を少なめに誤魔化すのは避けましょう。
転職回数に嘘をついて書類審査を通過しても、面接などの審査が進むにつれてどこかで辻褄が合わなくなり、嘘がバレてしまう可能性が高いです。
そうなれば「嘘をつく信用できない人」というマイナスな印象を持たれて、採用を見送られる可能性は非常に高くなります。
嘘がバレた後のリスクが大きいため、転職回数は必ず正直に伝えましょう。
注意点②ネガティブな言い訳は避ける
転職回数が多い場合の注意点として、ネガティブな言い訳は避けましょう。
なぜ転職回数が多いのかと選考で聞かれたときに、他人のせいや、ネガティブな言い訳をしてしまうと相手に悪い印象を与えます。
例えば、以下のような回答がネガティブな言い訳です。
- 上司との相性が悪かった
- 残業や休日出勤が多かった
- 仕事の成果を評価されなかった
このような回答から「自己分析や転職前の企業研究などの準備が不足している人かもしれない」と考える採用担当者もいます。
転職回数のことを面接で聞かれたときは、何が理由で辞めたのかを明確に伝えて、自身に何が足りなかったのかを正直に話してください。
そして「キャリアアップのため」や「〇〇の業務にチャレンジしたい」といった相手へポジティブなイメージを与えられる回答をしましょう。
注意点③転職の軸を明確に定める
転職回数が多い場合の注意点の3つ目は、転職の軸を明確に定めることです。転職の軸とは、転職を重ねてきた明確な理由や、転職先を見つけるための基準のことです。
転職において何を求めているのか、実現したいことは何かについて自己分析しておくことが、短期離職を防ぐ有効な手段になります。
次のような人は、転職の軸が定まっておらず自己分析が足りていないので注意しましょう。
- 転職に何を求めているのか明確ではない
- 入社後にギャップを感じることが多い
- 不満解消のためだけに転職を繰り返している
長く働き続けるためには、しっかり自己分析を行い、将来のビジョンについて深く考える必要があります。
まとめ|転職回数が多くてもポイントを押さえれば転職は可能
本記事では年代別の平均転職回数や、転職回数によって起こる影響を解説しました。転職回数が多いと企業の採用担当者は「すぐに転職してしまうのでは」と不信感を抱きます。
多くの転職希望者がいる中で、転職回数が多い不利をはねのけるのは簡単ではありません。
ただし、転職理由が明確だったり、履歴書の書き方が丁寧だったり、必要なスキルを有していることで、転職成功の事例もあります。
たとえ転職回数が多くても自身のキャリアアップや成長のためといった前向きな姿勢を企業へ明確に伝えましょう。