作業療法士はやめとけ？きつい？向いている人や転職成功法を解説

作業療法士を目指している中で、「やめとけ」「きつい」という意見も耳にすることがあり不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

作業療法士は、患者をより身近にサポートでき、やりがいある職業ですが、さまざまな理由でやめとけと言われています。

この記事では、作業療法士はやめとけの理由や、向いている人・やりがいなどを詳しく解説します。

作業療法士がやめとけと言われる理由

作業療法士がやめとけと言われる理由は以下9つです。

それぞれ解説します。

作業療法士やめとけの理由①給料が低い・昇給しづらい

作業療法士がやめとけと言われる理由1つ目は、給料が低い・昇給しづらいからです。

厚生労働省の職業情報提供サイトの情報によると、作業療法士の平均年収は約431万円と発表されています。

日本の平均年収は約443万円と発表されているので、作業療養士の年収は日本の平均より低いです。（参照：令和3年分民間給与実態統計調査｜国税庁）

また、昇給しづらいと言われる理由は以下のとおりです。

作業療法士のサービスは、診療報酬や介護報酬制度により利益額が定められており、ベテランがおこなう作業と、新人がおこなう作業で企業のもたらす利益に差がありません。

また、年齢が増していっても作業療法士の人数が多いことから、役職に付く難易度が高く、昇給しづらいと言われています。

作業療法士やめとけの理由②多忙でサービス残業もあり得る

作業療法士がやめとけと言われる理由には、多忙でサービス残業を要するケースもあり得るからです。

作業療法士の忙しさは、働く職場によって異なり、忙しい職場では以下のような点が常態化していると考えられます。

作業療法士は、食事評価をおこなうため、患者の昼ごはんに付きっ切りとなるケースもあります。

時間がかかってしまう患者だと、昼休みを返上して評価をおこなうため、決められた時間休憩が取れないこともあるでしょう。

また、土日休みには勉強会や研修が入ることも多々あり、参加しても残業代等の手当は支払われないため、サービス残業を余儀なくされます。

作業療法士やめとけの理由③休みが少ない傾向にある

作業療法士がやめとけと言われる理由として、休みが少ない傾向にある点が挙げられます。

作業療法士の休日数は勤務先の職場によって異なり、110日前後が一般的です。365日リハビリをおこなっている施設や、土曜祝日に空いている施設などは必然的に休日数が少なくなります。

なかには120日を超える職場もありますが、全体的に休みが少ない傾向にあるため、ワークライフバランスを重視したい人はやめておいた方が良いでしょう。

作業療法士やめとけの理由④クレーマー気質の患者対応に病む

作業療法士がやめとけと言われる理由の4つ目は、クレーマー気質の患者対応に病んでしまう可能性があるからです。

患者の考えや性格はそれぞれ違い、精一杯サポートしているにも関わらず、文句を言われるケースもあります。

作業療法士は、日常生活を問題なく過ごせるようにプログラムを組んでいます。しかし、一日でも早く帰りたい患者からすると、日常動作より歩行をおこないたいなど、考えのズレが生まれてしまうからです。

どれだけ文句を言われても、患者に寄り添い続けなければならないため、気の弱い作業療法士は気を病んでしまう人も多くいます。

作業療法士やめとけの理由⑤人間関係がきついケースがある

作業療法士がやめとけと言われる理由には、人間関係がきついケースもあります。

作業療法士は、医師や看護師など多くの人と連携を取りながら、患者のサポートをしています。

患者を円滑にサポートするために、横の繋がりが重要で、人間関係の構築が必要です。

さらに、担当している患者や家族とのコミュニケーションも、生活をサポートしていく中でとても重要であるため、人付き合いが苦手な人はきついと感じてしまいます。

作業療法士やめとけの理由⑥常に勉強して知識のアップデートが必要

作業療法士がやめとけと言われる理由として、常に勉強して知識のアップデートが必要な点も挙げられます。

医療の技術は日々進歩しているため、必要な知識のアップデートが必要不可欠です。自己研鑽のため、勉強会や講習などに参加する必要があり、時には1日がかりでおこなわれることもあります。

しかし、いくら勉強し知識を身につけても、給与には反映されないケースが多く、苦痛に感じている人が多いです。

患者のサポートのために、知識のアップデートが必要となり、ワークライフバランスの乱れに耐えられる力が求められます。

作業療法士やめとけの理由⑦肉体的な負担が大きい

作業療法士がやめとけと言われる理由の7つ目は、肉体的な負担が大きいからです。

作業療法士は、患者の訓練や介助をおこなうため、身体に負担のかかる業務もあります。

大人に身体を支えたり、持ち上げたりするため、腰を痛める人も多いです。日常的にリハビリ作業があり、腰を痛めながら作業しているケースも多いことから、慢性的に腰痛に悩まされている人も多く見受けられます。

身体が弱いなど、肉体的負担に耐えられない人にとっては、厳しい職業といえます。

作業療法士やめとけの理由⑧プレッシャーや精神的ストレスが大きい

作業療法士がやめとけと言われる理由には、プレッシャーや精神的ストレスが大きい点もあります。

作業療法士は、患者が社会復帰できるようリハビリをおこなっています。患者や家族は1日でも早い社会復帰を望んでおり、作業療法士に対して大きな期待を抱いているでしょう。

しかし、リハビリのスピードには個人差があるため、患者や家族の期待に答えられないケースもあります。

「期待に応えたい」「期待に答えなければならない」など、プレッシャーを感じるため、ストレスを抱えている人が多いです。

作業療法士やめとけの理由⑨作業療法士の人数が飽和状態にある

作業療法士がやめとけと言われる理由として、作業療法士の人数が飽和状態にある点が挙げられます。

近年では、リハビリ職を目指せる養成校が増えており、作業療法士の人数は増加傾向です。

厚生労働省がおこなった、理学療法士と作業療法士の供給と需要に関する調査によると、2040年には供給が需要を1.5倍上回ると推計しています。（参照：2040年のPT・OT供給は需要の１.５倍｜全日本病院協会）

つまり、作業療法士の人数が増えすぎて、飽和状態になることを意味します。飽和状態になると、資格を取得しても「好条件の職場がない」「就職先が見つからない」などの問題が出てくるでしょう。

作業療法士に向いていない人

作業療法士に向いていない人の特徴は以下のとおりです。

それぞれ解説します。

作業療法士に向いてない人①患者に興味がもてない人

作業療法士に向いていない人の特徴として、患者に興味がもてない傾向にあります。

作業療法士にとって、患者への関心の有無はリハビリの成果に直結します。なぜなら、患者のリハビリの様子や、やり取りをおこない、患者に合った最適な方法を見つけながら進めているからです。

しかし、患者に対して興味がもてないと、最適な方法を見つけ出せず、リハビリの質が落ちてしまいます。

患者と向き合う仕事において興味がもてない人は、作業療法士にとして致命的といえます。

作業療法士に向いてない人②勉強し続けるのが苦手な人

作業療法士に向いていない人には、勉強し続けるのが苦手な人が多い傾向にあります。

医療は日々進歩しており、リハビリの方法や患者との向き合い方も変わっていきます。

日常的に学び続けるため、勉強会や講習会に参加し、知識のアップデートが必要です。

資格を取って終わりではなく、働きながら学び続ける必要があるため、勉強し続けるのが苦手な人にとっては厳しいでしょう。

作業療法士に向いている人

作業療法士に向いている人の特徴は以下のとおりです。

それぞれ解説します。

作業療法士に向いている人①人助けが好き・人と関わるのが好き

作業療法士に向いている人には、人助けが好き・人と関わるのが好きな特徴があります。

作業療法士は患者の社会復帰を手助けする仕事です。患者に寄り添い、目標に向かって共に頑張っていくため、リハビリが終わったときには感謝されることが多いです。

また、患者はもちろん、他部署との連携などで幅広い人との関わりが大切になります。

コミュニケーション能力が高く、感謝されることにやりがいを感じる人は向いているでしょう。

作業療法士に向いている人②好奇心が強くアイデア力がある

作業療法士に向いている人は、好奇心が強くアイデア力があります。

作業療法士は、患者が前向きにリハビリに取り組めるよう、日々試行錯誤が必要です。

患者が日常的にリハビリを楽しくおこなえるよう、新たなリハビリを見つけ出すアイデア力が求められています。

また、好奇心が強い人は、遊び心があるため、患者と楽しみながらリハビリがおこなえるので活躍できるでしょう。

作業療法士に向いている人③観察力と忍耐力がある

作業療法士に向いている人は、観察力と忍耐力のある点が特徴です。

患者の悩みは人それぞれで、うまく伝えられない人もいるでしょう。作業療法士は、些細な表情やしぐさから相手の気持ちを読み取りサポートする観察力が必要です。

また、予定通り進まないリハビリもよくあり、落ち込むこともあります。作業療法士が落ち込んでいると、患者のリハビリに対する気持ちが乗りません。

仕事がうまくいかないときでも、気持ちを前向きに保てる忍耐力がある人は、作業療法士に向いているでしょう。

作業療法士はやりがいのある職業

作業療法士は以下の理由から、やりがいのある職業と言えます。

それぞれ解説します。

患者の変化を感じられる

作業療法士はやりがいのある職業と言われる理由の1つ目は、患者の変化を感じられるからです。

患者は、リハビリを通して社会復帰に向けて一歩ずつ変化しています。前日にできなかったことが、次の日に少しできるようになったなど、より身近に変化を感じられます。

患者の変化を感じ、役に立っている実感を味わうと、さらにやりがいを感じられるでしょう。

患者の社会復帰に貢献できる

作業療法士はやりがいのある職業と言われる理由には、患者の社会復帰に貢献できる点もあります。

患者は社会復帰に向けてリハビリに励んでおり、作業療法士はそれまでの過程を支えるパートナーのような存在です。

長い期間治療に励み、社会復帰のためにリハビリに励む患者も多くいます。頑張った過程をそばで支えているからこそ、患者に社会復帰は自分事のようにうれしく、やりがいを感じられます。

自分の趣味・特技を活かせる

作業療法士はやりがいのある職業と言われる理由として、自分の趣味・特技を活かせるケースもあるからです。

自分の趣味・特技を活かしたリハビリプランを編み出し、患者との距離感を縮められます。

たとえば「手芸」「料理」など、日常生活に必要な動作が含まれているため、活かせる趣味でしょう。

自身の趣味・特技を活用し、患者の社会復帰を楽しみながら支えられる点は、やりがいを感じられます。

専門知識を高められる

作業療法士はやりがいのある職業と言われる理由の4つ目は、仕事を通して専門知識を高められるからです。

作業療法士は、さまざまな分野の障害に対してリハビリをおこなっていきます。

幅広く分野に携わる人もいますが、多くの人は1分野の専門性を高めている人が多いです。

各分野に対応した資格取得や講義に参加することで、知識や技術を得られます。得た知識は現場で実践でき、さらに専門知識を高められるのもやりがいといえるでしょう。

患者に合わせてメニューを考えられる

作業療法士はやりがいのある職業と言われる理由には、患者に合わせてメニューを考えられる点もあります。

同じ病気でも、患者の状態や性格によって、求められる対応が異なります。患者とのコミュニケーションを図り、前向きにリハビリに取り組んでもらえるような、メニューの提案が必要です。

患者の趣味・特技を活かしたメニューなどを提案すれば、高いモチベーションでリハビリに励んでくれます。

患者一人ひとりに合わせたメニューを考え、支えられるのは作業療法士の醍醐味といえるでしょう。

作業療法士をやめとけば良かったとならないための対策

作業療法士をやめとけば良かったとならないために、以下の対策を取ると良いです。

作業療法士の収入は低い傾向にあります。収入の低さから、やりがいある職場をやめざるを得ない場合は副業で収入を得るのも可能です。

現在ではPC1台あれば、自宅でも副業に取り組めるため手軽に始められます。しかし、副業を認めてない企業も多いほか、自分の時間を削ってしまうデメリットもあります。

副業が容認されており、無理のない範囲でおこなえる人にはおすすめです。

また、職場に対して不満を持ち、作業療法士をやめとけば良かったと感じてる人もいるでしょう。

作業療法士の職場は病院やクリニックが主でしたが、近年では、介護施設や児童福祉施設など幅広くなっています。

「専門知識を活かした職場で働きたい」「人間関係が悪い」など、作業療法士にやりがいを感じているが、職場環境で悩んでいる人は、活躍の場を変えれば解決できるケースもあります。

たとえば「専門知識を活かして高齢者の社会復帰を手助けしたい」と考えている人は、福祉施設に転職すれば、高齢者のリハビリに特化しているため、専門知識を活かせるでしょう。

まずは、自分のやりたいことを見つめ直し、広い視野を持って対策することをおすすめします。

作業療法士になる方法

作業療法士になる方法は以下2つです。

それぞれ解説します。

専門学校に通い国家試験に合格する

作業療法士になる方法は、まず専門学校に通い国家試験に合格する必要があります。

国家試験の受験資格は、国が指定した大学・短大・養成施設で3年以上学び、必要な知識と技術の習得が必要です。

作業療法士の通信教育はなく、通学で学ぶ必要があります。夜間の部もある学校もありますが、実習は昼間におこなわれることが多いことから、働きながら通うのは難しいでしょう。

なお、国家試験の合格率は80％台で、難易度が高くないように感じますが、人体解剖学や臨床心理学など幅広い知識が求められます。

資格取得後に転職サイトで求人を探す

作業療法士になる方法には、資格取得後に転職サイトで求人を探す手段もあります。

資格取得後は、就職活動にて職場探しが始まります。通っている学校からの就職先を斡旋される場合もありますが、転職サイトの活用がおすすめです。

なぜなら、学校が持っている情報よりも、転職サイトであれば数多くの求人情報が揃っているからです。

また、一般に公開している求人情報よりも、転職サイトの情報の方が高収入のケースもあります。

転職サイトを活用すれば、数多くの情報から、就業先の候補を見つけられ、自分に合った好条件の職場に就職できるでしょう。

 

作業療法士転職におすすめの転職エージェント

作業療法士転職におすすめの転職エージェントを紹介します。

作業療法士を目指している人は、転職を成功させるために登録しておきましょう。

作業療法士転職におすすめ①PTOT人材バンク

出典：ptotjinzaibank.com

運営会社	株式会社エス・エム・エス
公開求人数	OT：13,927件 PT：15,312件 ST：7,258件
非公開求人数	非公開
対応地域	全国
拠点	本社所在地 〒105-0011 東京都港区芝公園2-11-1 住友不動産芝公園タワー（全国に15拠点）
料金	無料

作業療法士転職におすすめの転職サイト1つ目は、PTOT人材バンクです

PTOT人材バンクは、豊富な求人数と手厚いサポートが魅力の転職サイトです。

また、キャリアパートナーが転職活動のバックアップや企業との交渉・確認をおこなってくれ、スムーズに転職活動を進められます。

はじめての転職活動で、何から始めていいか分からないような人におすすめの転職サイトです。

 

作業療法士転職におすすめ②レバウェルリハビリ

出典：reha-oshigoto.jp

運営会社	レバレジーズメディカルケア株式会社
公開求人数	非公開
非公開求人数	非公開
対応地域	全国
拠点	本社所在地 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号（全国に13拠点）
料金	無料

作業療法士転職におすすめの転職サイトには、レバウェルリハビリもあります。

レバウェルリハビリは、実績豊富で全国各地の医療機関と繋がりのある転職サイトです。

求職者にとって必要な「職場の雰囲気」「人間関係」など、求人情報には掲載されていない、より詳しい情報を得られます。

また、アドバイザーの質が高く、あなたに合った職場を見つけ出してくれるため、ミスマッチを防げます。

働きやすい職場への転職を検討されている人におすすめの転職サイトです。

 

作業療法士転職におすすめ③PTOTSTワーカー

出典：ptotst-worker.com

運営会社	株式会社 トライキャリア
公開求人数	OT：16,939件 PT：20,776件 ST：7,474件
非公開求人数	非公開
対応地域	全国
拠点	東京本社 〒141-0032 東京都品川区大崎1-2-2　アートヴィレッジ大崎セントラルタワー17階大阪本社 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2-12-7　清和梅田ビル18階
料金	無料

作業療法士転職におすすめの転職サイト3つ目は、PTOTSTワーカーです。

PTOTSTワーカーは「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」など、リハビリ職全般を専門に扱う転職サイトです。

業界最大の求人数を誇る転職サイトで、求職者の希望を叶える求人が揃っており、好条件の転職先を見つけられるでしょう。

また、リハビリ職に精通したアドバイザーから転職サポートを受けられ、相談しやすい環境が整っています。

幅広い求人から転職先を検討し、年収アップを目指している人におすすめの転職サイトです。

 

作業療法士はやめとけと言われるデメリットもあるがやりがいのある職業

作業療法士はやめとけと言われるデメリットもあるがやりがいのある職業です。

作業療法士はやめとけと言われる理由は以下のとおりです。

しかし、やりがいある職業で作業療法士に転職する価値は十分にあります。

作業療法士のやりがいは以下のとおりです。

作業療法士にやりがいを感じ、転職を考えている人は、転職サイトを活用して自分に合った職場を見つけましょう。