退職代行で損害賠償請求される？訴えられるリスクや回避方法を解説

退職代行を使うと損害賠償されるのではないかと不安に思う人も多いのではないでしょうか。

この記事では、退職代行による損害賠償リスクや回避のポイントについて解説します。

退職代行を利用すると会社から損害賠償請求される？訴えられる？

退職代行を利用すると会社から損害賠償請求されるのかどうかを以下にまとめました。

詳しく解説します。

退職代行の利用だけで損害賠償請求される理由にはならない

退職代行の利用そのものは、損害賠償の理由にはなりません。労働者には退職の自由があり、法律上も認められています。

退職代行を使って問題なく退職することは可能であり、損害賠償を請求されるのは、以下のような例外的なケースに限られます。

適切な手続きを踏んでいれば、トラブルに発展する可能性は低いといえます。

脅し目的で損害賠償請求されることはあり得るため注意する

退職代行の利用に対して、会社側が「損害賠償を請求する」と脅してくるケースもあります。

こうした発言は実際には法的根拠が乏しく、退職を引き止める目的であることがほとんどです。

訴訟まで発展することはごく稀であり、多くは感情的な反応にとどまります。

不安がある場合は、弁護士が対応する退職代行を選ぶことで安心して手続きを進められます。

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある事例

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある事例8つを紹介します。

詳しく見ていきましょう。

事例①2週間以上無断欠勤が続いた

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある事例1つ目は、2週間以上無断欠勤が続いた場合です。

無断欠勤は、業務に大きな支障を与えるだけでなく、会社側に代替人員の手配や顧客対応の遅れなどの追加負担を強いることになります。

欠勤期間が退職の意思表示もないまま長期化した場合、業務妨害とみなされ損害賠償の対象となるおそれがあります。

事例②一切引き継ぎしないことで会社に大きな損害を与えた

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある事例として、引き継ぎを一切行わずに退職したケースが考えられます。

顧客とのやり取りの経緯や業務の進行状況など、本人しか把握していない情報を共有せずに退職した場合、業務が滞り、取引中止や納期遅延といった損害につながることがあります。

取引先からのクレーム対応や継続業務の処理に支障が出た場合、会社側が実際に被った損失を理由に、損害賠償を請求されるリスクが生じます。

引き継ぎが行われなかったことと会社の損害との因果関係が明確な場合に限り、請求される可能性が高くなります。

事例③SNS等で会社の名誉に傷をつけた

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある事例として、SNSでの名誉毀損行為が挙げられます。

退職後や退職前に、会社に対する根拠のない批判や内部情報の暴露をSNS上で行った場合、企業イメージの毀損や取引停止などの損害につながることがあります。

たとえ内容が事実であっても、名誉を傷つける投稿と判断されると法的リスクを招くため注意が必要です。

事例④機密情報を勝手に持ち出した・故意に情報漏洩させた

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある行為には、情報漏洩もあります。

業務上知り得た機密情報を、外部に漏らしたり、退職後に競合他社へ渡したりする行為は、重大な損害に発展します。

就業規則や誓約書に違反している場合、損害賠償請求だけでなく、刑事事件に発展する可能性も否定できません。

事例⑤研修や留学明け直後に退職した

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性があるケースは、費用負担直後に退職した場合です。

高額な費用をかけて行った外部研修や留学制度を利用した後すぐに退職した場合、会社側は投資に対する回収ができなかったと主張することがあります。

事前に契約書で一定期間の在籍義務が記されていた場合、損害賠償の請求につながる恐れがあります。

事例⑥契約期間が残っている状態で一方的に退職した

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある背景には、契約期間の問題もあります。

有期雇用契約でまだ契約期間が残っている状態での一方的な退職は、契約不履行とみなされる可能性があります。

重要な役割を担っていた場合、損害発生の証拠があれば損害賠償請求を受けるリスクが高まります。

事例⑦退職する際に他の従業員に転職の勧誘や引き抜きをした

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性のある行為には、在職中の従業員に対する引き抜きも含まれます。

自分が退職するタイミングで他の従業員に同じ会社への転職を誘導すると、業務に支障が出るほか、人材が一度に流出するなどの損害につながる恐れがあります。

結果的に業績への悪影響が生じた場合、請求されるリスクがあります。

事例⑧明らかに会社に損害を与える行為をした

退職代行の利用で会社から損害賠償請求される可能性がある最後の事例は、明らかに損害を引き起こす行為をした場合です。

会社の備品を破損したり、取引先に対して悪質な対応をして契約を打ち切られるなど、企業活動に直接的な被害を与えたケースです。

こうした場合は、退職代行の有無に関係なく、損害賠償請求の対象となりえます。

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避する方法

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避する方法を以下にまとめました。

詳しく解説します。

弁護士運営の退職代行を利用する

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避する方法のひとつとして、弁護士運営の退職代行を選ぶことが挙げられます。

弁護士が対応するサービスであれば、損害賠償請求や内容証明、交渉対応などの法的手続きにも対処できます。

一方、民間業者や労働組合では対応できる範囲に制限があり、万が一のトラブル時に不利になる可能性があります。

下記に、運営元ごとの対応範囲を比較した表をまとめました。
※表は左右にスクロールできます

※〇＝対応可能、✕＝対応不可

リスクを最小限に抑えるなら、最初から弁護士法人が運営する退職代行サービスを選びましょう。

退職に関する就業規則を事前に確認しておく

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避する手段として、就業規則の確認は欠かせません。

就業規則には、退職時の連絡方法や秘密保持、損害に関する条項が含まれていることがあります。

知らずに違反した場合でも故意と判断されることがあるため、確認は必須です。

自分の退職がルールに沿っているかを事前にチェックしておきましょう。

最低限の引き継ぎができるように資料などを残しておく

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを避けるには、最低限の引き継ぎ資料を残すことも効果的です。

退職当日に出社しない場合でも、引き継ぎ内容を書き残しておけば誠実な対応と受け取られます。

業務に支障が出たと主張されにくくなるため、損害認定を防ぐ一助になります。

できる限り業務の流れが伝わる形で、文書やメモを残しましょう。

無断欠席は避ける

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避するには、無断欠勤をしないことが基本です。

連絡を入れずに欠勤を続けると、業務放棄と見なされ、損害賠償の根拠になる場合があります。

出勤できない事情がある場合でも、事前に会社へ何らかの意思表示をしておくことが望まれます。

連絡を怠らず誠実に対応することで、余計なトラブルを避けやすくなります。

会社の機密情報は持ち出さない

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避するためには、会社の機密情報を持ち出さないことが基本です。

顧客リストや社内資料などを無断で保存・転用すると、守秘義務違反や不正競争防止法に抵触するおそれがあります。

意図的でなくても、情報の扱いに不備があると損害請求の対象になりかねません。

データや書類はすべて返却・削除し、情報管理に細心の注意を払いましょう。

研修や留学直後の退職は避ける

退職代行の利用が原因で損害賠償請求されるリスクを回避するには、研修や留学直後の退職を控えることも重要です。

企業が費用を負担した直後に辞めると、未回収の投資として損害を請求されるケースがあります。

一定期間の在籍義務が誓約書や就業規則に明記されている場合は要注意です。

研修費用の返還を求められないよう、退職タイミングには配慮が必要です。

退職代行を利用して万が一損害賠償請求された時の対処法

退職代行を利用して万が一損害賠償請求された時の対処法を3つ紹介します。

詳しく解説します。

対処法①すぐに弁護士に相談する

退職代行を利用して万が一損害賠償請求された時の対処法として、まず取るべき行動は弁護士への相談です。

法的な知識がないまま対応すると、返って相手に有利な判断を下されることが考えられます。

弁護士に相談すれば、請求の正当性や対応方針について的確な判断が得られます。

早い段階での相談が、トラブルを最小限に抑える鍵となります。

対処法②不当な損害賠償請求には損害賠償請求が可能

退職代行を利用して万が一損害賠償請求された時の対処法のひとつが、不当請求に対する反訴です。

企業側の請求に根拠がなければ、逆に名誉毀損や精神的苦痛を理由に損害賠償を求めることも可能です。

証拠がそろっていれば、弁護士を通じて正式な法的手段に出ることができます。

相手が法的に不当な手段をとってきた場合は、泣き寝入りする必要はありません。

対処法③無視をしない

退職代行を利用して万が一損害賠償請求された時の対処法として、絶対にやってはいけないのが無視することです。

通知書や内容証明を放置すると、相手の主張が一方的に通るリスクがあります。

最悪の場合、裁判を欠席した扱いで判決が下されてしまうこともあります。

必ず書類に目を通し、専門家の指示を仰ぎながら対応しましょう。

損害賠償請求されるリスクが少ないおすすめ退職代行サービス3選

損害賠償請求されるリスクが少ないおすすめ退職代行サービスを3つ紹介します。

早速見ていきましょう。

弁護士法人ガイア

出典：gaia-law-office.jp

運営会社	弁護士法人 ガイア総合法律事務所
運営タイプ	弁護士事務所
利用料金	55,000円
返金保証	×
支払い方法	銀行振込
対応時間	24時間対応
即日退職	○
相談手段	・LINE ・電話
対応エリア	全国
代行内容	・退職交渉 ・傷病手当申請サポート ・退職後のアフターフォロー

損害賠償請求されるリスクが少ない退職代行サービスとして、弁護士法人ガイアは特に安心です。

退職に関する通知・交渉をすべて弁護士が行うため、法的トラブルが起きても冷静に対応できます。

パワハラや残業代未払いなどが絡む複雑なケースにも強い点が特長です。

会社との関係が悪化していても、しっかりと法的に守ってもらえます。

＼ 24時間LINE相談受付中 ／

 

弁護士法人みやび

出典：taishoku-service.com

運営会社	弁護士法人みやび
運営タイプ	弁護士事務所
利用料金	55,000円
返金保証	×
支払い方法	銀行振込
対応時間	24時間対応
即日退職	○
相談手段	・LINE ・メール
対応エリア	全国
代行内容	・即日退職交渉 ・有給消化、残業代、退職金サポート ・退職後のアフターフォロー

損害トラブルを防ぎながら確実に退職したい人には、弁護士法人みやびのサービスがおすすめです。

全国対応で、損害賠償請求や内容証明の送付にもすべて法的に対処してくれます。

万が一トラブルが発生しても、依頼者に代わって直接交渉できる体制が整っています。

初回相談無料で、費用体系が明確なのも安心材料です。

＼ 24時間 LINEまたはメールで相談受付中 ／

 

 

退職代行サービスのretry_リトライ_

出典：office-kakeru.jp

運営会社	行政書士　翔（かける）事務所
運営タイプ	弁護士事務所
利用料金	・正社員　30,000円 ・アルバイト、パート　20,000円
返金保証	○
支払い方法	銀行振込
対応時間	24時間対応
即日退職	○
相談手段	・電話 ・メール
対応エリア	兵庫県内
代行内容	・退職手続き代行 ・有給消化サポート ・退職後アフターフォロー

損害賠償請求のリスクが気になる人にとって、リトライも検討に値するサービスです。

顧問弁護士と連携した体制を取りつつ、価格を抑えた代行サービスを提供しています。

利用者の事情に寄り添ったサポートを重視し、無理のない退職プランを提案してくれます。

法的な交渉は外部弁護士に引き継ぐ形で、バランスの取れた安心感があります。

＼ 電話・LINE・Webフォーム(メール)から相談可能 ／

 

退職代行の損害賠償請求が心配な人からのよくある質問

退職代行の損害賠償請求が心配な人からのよくある質問を以下にまとめました。

詳しく見ていきましょう。

試用期間中に退職代行を利用すると損害賠償請求される？

退職代行を試用期間中に利用しても、原則として損害賠償を請求されることはありません。

労働者にはいつでも退職する自由があり、試用期間中でも14日前に申し出れば法律上問題ありません。

無断欠勤や重要な損失を与えた場合は例外となる可能性があります。

できる限り誠実に対応することが、リスク回避につながります。

退職代行を利用して損害賠償請求されたら弁護士は何をしてくれる？

退職代行を利用した後に損害賠償を請求された場合、弁護士はその対応から反論、和解交渉までを担います。

請求内容が妥当かどうかを判断し、本人に代わって企業側とやり取りすることが可能です。

退職代行を利用したことで法的な問題に発展したとき、弁護士がいるかどうかで結果は大きく変わります。

法律の専門家に早めに相談することで、不安を抑えた冷静な対応ができるようになります。